06122019
坂本慎太郎を観た。桜坂セントラル。
楽しみにしていた彼の服装は、ライブ直前に話していたヨレヨレののTシャツじゃなくて、ヨレヨレのジャケットだった。
ライブの中盤頃になって、
「そのジャケットの下に来ている白いシャツは肌着なんじゃないか」
とか
「いやいやジャケットの下に肌着なんか着るかよ」
とか
「坂本慎太郎ならそれも有り得るかも」
とか思ってしまった時間が結構あったので、何曲かまともに聴けなかった。ライブ中に何してんだよ、まったく笑。
あとベースの女性がとっても素敵で、3分の1くらいはそっちの方に見とれていた。無口で、多くを語らない大人の音だった。一瞬一瞬の仕草や音に深みがあった。これを機に、OOIOOをダウンロードしてみた。とても理想的な音楽との出会い方をしたと思う。
曲は、いちばん最後にもってきた小舟が良かった。
彼の魂は、人間が今よりももっと悟りを開いている遠い未来に存在していて、そんな遠い遠い上の世界から言葉を紡いで俺たちに真理を気づかせてくれたり、ライブの時間になると妖怪みたいな姿に化けて下まで降りてきてくれたりしているような、そんな想像をしていた。ライブで得た感想を言葉にすることほどかっこ悪いことはないな、と今思う。頭の中のイメージを、言葉を介さずに誰かに伝えることができたらいいのに。
彼らが捌けたあとは、暗闇から落ちてくる大粒の雫にもお構いなしにハイボールをカラカラしたりして、兎に角幸せな日だった。今年のうちでは3本の指に入るほどの幸せな日だったと思う。こんな幸せな日を一生忘れることなんてない。