K

また沈み込んでいる。

波形の最底辺にいる。

近頃はかなり安定していてきたと思っていた。

上がり過ぎれば、その分代償がでかい。

鼓動が疼きだし、何時間も何時間も底から這い上がれない。

無意識に太宰の方向へと手が伸び、、嗚咽。

吉田棒一氏のHORSESを読んだ。

9割はマジでくだらねーおふざけや性欲で溢れていたけど、

それ以外の1割ではガツンと決めにくる。

性描写に浮かぶ真理。

美しい文章。額縁に入れて飾りたくなるくらいに美しい文章。

紅茶を待つ数分間、額縁の中の文を愉しむ。

愉しむが、強すぎる太陽光が反射して読みづらい。

部屋には俺独り。と、残ったいつもの化粧の匂い。

美とbeautifulはイコールではない、と今日どこかで読んだ。

本を読み終わると、それらをふるいにかける。

一生付き合うものと、そうでないものに。

一度だけで理解できてしまう作品や言葉は愚物だと思う。

どんなに効率的でなくても、それらについて想う時間は惜しまないし、多分無駄じゃない。

HORSESはもう3回読んだ。