新世界

ここ1週間ぐらいで目の前に新しい世界が開けてきてとてもウレシイ!!

 

Saul Leiter という写真家の存在を知った。

もうすぐ年が明けようとして、ヒトがせわしなく動き回るデパートの書店で。

 

初めて会う人に対しては、やけに改まったお辞儀をして、全く中身のない挨拶をして、絶妙な間隔をあけて接するのが常だ。まだ関心が持てない人に対しては、特に。

初めて接する芸術に対しても、同じ。

 

けどこの Saul Leiter ってヒトは、俺がぶっきらぼうに差し出した右手に見向きもせず、いきなり俺の胸に飛び込んできた。

常識のないヒト。

しかし俺はその非常識に一瞬で心を奪われ、無意識に彼の背中に手を回した。

 

タバコを吸う女性をあんなにも美しく撮れるなんて!!!

 

俺もあんな刺々しい目と淫らな美を持つ女性を撮ってみたいよ!

そのためにはフィルムカメラが欲しい!

デジタルで撮ったら、ヒトが持つ余計なもの、表に見せびらかす必要のないものまで視界に入ってきてしまうようで、少し怖い。

口座の残高が増えてきたら NIkon のFシリーズを手に入れよう。

 

 

ついでに、ratboys ってバンドも最近魅了されてやまないものの1つ。

Apple Music で聴けるのに我慢できなくて現物の音源買っちゃったのは本当に大好きな証拠。紅茶飲むのとおんなじくらいの頻度でいつも部屋のスピーカーから流れ出ている。

なんといっても20世紀初めのドイツ小説のような世界観の歌詞で、有無を言わずに惚れ込んだ。

人間の力では到底及ばない大自然を美しい単語で表現しつつ、どこまで行っても光の見えない心の内面にそれでも潜り続け、幼少期の無垢さに憧れ続ける、ドイツ小説が持つそんな世界観が好き。

サウンドはカントリー調?とでも言ったらいいのかな? そこらへんはまだよくわからない。

けど、パンク一辺倒で地元のライブハウスに通ってはモッシュを繰り返していた高校生時代を振り返ると、だいぶ幅が広がったなあ。

 

次は誰に対して背中に手を回すことになるんだろうか?

最近少しだけ、生きるのが楽しい。

 

youtu.be