夜明け

N君と一緒に図書館みたいなところにいた。

図書館にいたときの記憶は断片的。

お堅めの本が並ぶ本棚の前で、2人で地べたに座り込んでいたこと。2人で何か話していたこと。

(これより下は1人での記憶)

図書館の中を時々走り回って何かを探していたこと。

近くにEちゃんとCちゃんがいたこと。

なぜか運動会のイメージが頭に残っていたこと。

O君に会ったこと。O君は絵本を探していて、見つけた絵本を俺に見せてくれたこと。その絵本に対して俺は、「なんか絵がモネみたいだね」って言ったこと。けどその絵本では、モネの絵よりももっと明るい色を使っていた。そしてほとんどの絵は海というか空というか、何か広大で青いものがベースになっていて、その中心にポツンと動物をモチーフにした絵が描いてあった。ページを捲るごとに、その動物の絵だけが移り変わっていった。

 

次に、親戚のおじさんに会った。話をしていたら秘密のゲートみたいなのを教えてもらったから、1人で入って行った。本当は1人だけで入って行きたかったみたいだけど、N君も後からついてきた。入ると、いくつか曲がり角がある廊下があった。その廊下は高級感があった。2人は奥まで恐る恐る進んでいった。そしたらこれまた高級な部屋みたいなところにたどり着いた。アジアの富豪が行く病院みたいだ、という印象を受けた。部屋は一見誰もいなかったけど、声をかけてみると中から返事があって、ドクターが出てきた。インド人みたいだった。背が高くてスラっとしていた。そのドクターはまたさらに奥にいる日本人のドクター(名前はあったけど忘れた)に声をかけて、俺らのことを紹介した。日本人ドクターは俺らに向かって、「原爆とか、〜〜〜(危険な類のこと)を生き延びる方法知りたい?」みたいなことを言ってきて、俺らはそれに同意した。そしたら奥の実験室に通されて、日本人ドクターは明らかに有毒な濃いピンクあるいは紫の液体をどこからか持ってきて、足元にある容器に手荒く注ぎ始めた。ほんとに手荒かったから、その液体はドクターの顔の防護マスクに飛び散り、俺らの足元にまで飛び散ってきていた。俺はズボンと靴下の間の少し肌が露出していたところに液体が数滴かかって、その心配で頭がいっぱいになった。その滴が飛び散ったところから皮膚が焼けて溶けていく想像をした。ドクターが液体を注ぎ終わり、容器の中を見てみると、濃いピンクあるいは紫だった液体は、15個ぐらい、直径2cm、半透明の球状の結晶に変わっていた。注ぐときに容器を液体窒素か何かで冷やしていたんだろうか。そしたら次の瞬間、おそらくその結晶からであろうか、毒ガスみたいなものが発生しているみたいだった。ドクターは俺らに向かって、タオルで口を塞げ、みたいなジェスチャーをした(言葉は何も発さなかった)。横のN君をみるともう既にタオルで口を覆っていて、それを見た俺は慌ててそこら辺のタオルを拾って口を覆った。するとドクターは俺らのタオルの折り畳み方に納得がいかなかったみたいで、結構雑に畳み方を教えられた。どうやらその畳み方をすれば、防護メガネにタオルを引っ掛けられるようになるみたいだった。そして俺らはその教えに従ってタオルを畳み直そうとするけれど、ドクターの教え方が雑だったせいか、なかなか上手く畳めなくて、俺らの手こずる様子に痺れを切らしたドクターがブチギレた。